1950年代アメリカでは、人工中絶手術が社会問題化しており、女性活動家のマーガレット・サンガーにより、女性が自分自身で身を守るため、確実に避妊できる方法がないかと提唱していたことがキッカケとなり、1960年にアメリカでピルが開発されて発売されるようになりました。

しかし、初期のピルは、ホルモン量の多い高用量ピルであったため、副作用も大きいというデメリットがありました。その後、ホルモン量の少ない低用量ピルが開発され、アメリカで1973年に認可されて以降、世界的に多くの女性が利用するようになりました。

日本で、低用量ピルが認可されたのは、1999年とアメリカで認可されてから25年以上もたった後でした。これにより日本での低用量ピルの普及が遅れたとも言われております。日本で認可が遅れた理由は、低用量ピルの効果や副作用などの問題ではなく、「女性は家庭に入るべき」という日本的文化の背景から認可が遅くなったとも言われています。

1990年にフランスで【この20年間で女性の人生を変えることに最も貢献したものは?】という調査を女性に行ったところ、「避妊ピル」が53%で1位になりました。そのぐらい女性にとって妊娠、出産というものは、人生を変える重要かつ大変な事柄であり、それを自分自身でコントロールできる「避妊ピル」というのは、人生設計を行う上で、非常に重要なアイテムであると言えます。ちなみに2位は「責任ある地位につけること」です。

このようなピルの歴史的な背景をみると、日本では、ピルの認可が遅くなりましたが、日本人のライフスタイルの変化や女性の考え方が大きく変化している昨今では、今後ますます低用量ピルの需要は増えていくと思われます。

 

低用量ピルというと、日本ではあまりなじみはありませんが、世界的にみると非常に多くの国で、多くの女性に支持され、1億人以上の女性がピルを服用していると言われています。

低用量ピルがここまで世界の女性から支持されている理由は、やはりその高い避妊効果と服用止めれば、すぐに妊娠できる体に戻れるという、避妊・妊娠を女性主導でコントロールできることが、支持される一番の理由ではないでしょうか?

低用量ピルの避妊効果は、0.1%~0.3%程度とコンドームを利用した避妊効果が2~3%といわれていますので、非常に確実な避妊方法であると言えます。

また、副作用に関しても、ホルモン量の多い高用量ピルや中用量ピルと違い、低用量ピルの副作用リスクはかなり低いため、確実な避妊方法を望む女性から支持されているのでしょう。

アメリカで低用量ピルが認可されたのは1973年ですが、日本でも遅れること25年以上になりますが1999年に認可されましたので、今後日本でも利用者はますます増加していくものと思われます。

少子化の現代では、低用量ピルの存在を否定する人も多くいます。日本での認可が遅れたのもこうした考えが根強くあったからだともいわれています。

しかし、パートナーに判断を委ねることなく女性が自分自身で妊娠・出産を選択できるという点で、低用量ピルの存在価値は非常に高いものだと思います。女性の社会進出がますます増えていく現在では、低用量ピルの存在価値はますます重要となっていくと思われます。

さらに、低用量ピルは、本来の避妊効果だけではなく、月経周期の安定化や生理痛の改善、美肌効果などうれしい副効果も期待できるので、その重要性はますます上がっていくものと思われます。